フクスケさんがやって来た!

某日の午前中。
カララン~と扉の風鈴が鳴って、店に入ってこられたお客さんを見ると・・・。
パナマ帽にえんじ色のメガネ、青ストライプのシャツに真っ黄色のズボン。
(いったい何者だ!?)
と思った瞬間、うちの夫が、
「あらま~、お久しぶり」
と、笑顔であいさつ。
ご先方も夫のことをすぐにわかったらしく、
「あっらららら~」
と、驚いた様子。しかし、わざとでしょうか、
「勅使河原(てしがわら)さんでしたかな?」
と、ツッコんでくる。
それを受けて、夫が、
「いえいえ。綾小路(あやのこうじ)です」
と、ボケて返す。
(な、なにが始まったの?)
と、戸惑う私に夫が紹介してくれました。
「こちら、ソガノヤ・フクスケさん」

ということで、そのお客さんは、「浪花の笑売人」こと、お笑いタレントの曽我廼家福輔さんでした。
福輔さんは、若狭町熊川の出身。
もともと松竹新喜劇の役者さんで、あの大スター藤山寛美さんと一緒に舞台に立っていた方です。
今は司会やリポーターなど、「しゃべくりの何でも屋」として活躍しています。
夫とは、テレビ番組が縁で、互いに旧知の仲でした。
夫がまだテレビの仕事をしていたとき、夫が福輔さん出演の番組を何本か担当したことがあったからです。
茶蔵のことはSNSを通してご存知でした。
敦賀に来たら一度立ち寄りたいと思っていて、今回来店してくださったそうです。
でも、まさか夫がいるとは知らなかったと話していました。

福輔さんは「しゃべくりの何でも屋」と名乗るくらいですから、とにかく「しゃべくり」が止まらない。
他にもお客さんがいらっしゃいましたが、すべてを巻き込んで次から次にギャグを飛ばす。
私もつい乗っちゃって、店内は演芸場へと化しました。

福輔さんが注文したのは「ウラウラ・スカッシュ」。
女性に人気のカフェ、キトテノワさんとコラボして生まれた、この夏の新作ドリンクです。
福輔さんは一口飲むなり、
「しんどい思いをして、山頂にたどり着いて、琵琶湖がスカッ~と見えたような味わいや~!」
と、彦摩呂もびっくりの表現で大絶賛!
その後も「しゃべくり」まくって、
「また来ますわ!」
と、上機嫌で帰って行かれました。